さて、お話を見て行きましょう。
深い森のふもとにあり、猟師たちの住まう黒影村。
村人たちは、針女(はりおなご)という妖怪に
もう何年も前から苦しめられてきました。
本来は、単に山に入り込んだ男を惑わす妖怪のはずが、
この山に棲む針女はとても凶暴で、山に入った人間の影を奪い、
夜な夜なそれを責め苛むのでした。
また、影を奪われた者は、針女に操られてしまうようです。
今回は、古くからある農村を舞台にした人間と妖怪の死闘がテーマ。
5期の新たな境地と言えるかも。
村の長から相談を受けた鬼太郎、目玉おやじとネコ娘、ねずみ男は、
さっそく山に向かい、針女と対峙します。が――
針女 「私の山に入った者は誰も許さない!! 」
針のように硬い髪の毛を使った針女の攻撃は予想外に強力で
なす術もなく影を奪われかけたところを、
山に潜んでいた猟師、源五郎に救われます。
源五郎は、赤い鼻にずんぐりむっくりの体型、
熊の皮を被ったマタギ風の親父で、村で唯一影を奪われていない人間。
一方、今回の敵妖怪である針女。
狂気を感じさせる語り口がなんともいえず恐ろしく、
それでいてちょっと色っぽくもあり、
妖怪譚に登場する女敵役としてはかなり好みです♪
ネコ娘 「 あたしの影…… 」
影を奪われたネコ娘は源五郎から応急処置を受け、村に戻ります。一方、
鬼太郎 「 取り返すよ、ネコ娘の影も村人の影も…… 」
苦しむネコ娘にそう誓った鬼太郎。
源五郎にも妖怪と戦うのは無茶だ、山を降りろと迫りますが、
いかにも頑固親父な源五郎は全く聞く耳を持たず、
逆に怪我をした鬼太郎を引きずるように山の中へと分け入っていきます。
最近、本当に鬼太郎がかっこよくて参ります……。
今回の男の友情みたいなのも渋くていいですね!
源五郎が向かった先は谷底にあるアジト。
日の光が入らないここならば、針女も影を狙えないとのこと。
そこで鬼太郎は源五郎の武器である針女の髪を鋳直した銃弾を見せられます。
硬い髪に覆われた針女を倒すためには、自らの髪で作った銃弾を
その眉間に撃ち込むしか方法がないと言います。
実際に、針女の髪は鬼太郎が指鉄砲を使っても切れないほどに硬いのでした。
源五郎 「 いいか、お前には俺の仕事を手伝ってもらう! 」
鬼太郎はそう言う源五郎と強力体制を敷くことになりますが、
焦った針女に急襲されて、アジトを追われることになります。
源五郎だけでも目障りだと思っていた針女。
二人目のハンターである鬼太郎の出現に、苛立ち焦っているようです。
夜になり、野宿しながらチャンスを伺う鬼太郎と源五郎。
そこで鬼太郎は、源五郎が左手の影を奪われていることを知ります。
自らのねぐらでそれを責め苛む針女。
そして、その責め苦から逆に針女の動向を探る源五郎……。
敵味方でありながら、最も近しく分かり合っている感じが
なんだかぐっとくる二人なんですけど!
そこにやってきたのは、当初の襲撃の際、逃げ遅れたねずみ男。
針女に捕まり、スパイに仕立てられていたのですが、
うっかり気を許した鬼太郎は囚われてしまい、
針女のねぐらへと連れ去られてしまいます。
その怒りに感応し、まっぷたつに割れる大山……。
山の内部では、影を作り出すために炎を焚いた針女が
村人たちから奪った影を山肌に縫い止めていました。
鬼太郎は、村人たちの影とともに、その影を針で囚われて、
苛立ちを隠せない針女に責め立てられます。
一方、これをチャンスと見た源五郎は、針女のねぐらへ攻め入ります。
落石とともに侵入し、熊の毛皮を囮に針女を撃ち抜いたはずが――
針女も一計を講じていました。
源五郎が撃ち抜いたのは、こちらも囮の人形……。
隙をつかれた源五郎は影を奪われかけますが、鬼太郎の髪に助けられます。
源五郎も熟練の猟師、そして、長年針女と戦ってきた身。
とっさに煙幕を張り、針女の動きを封じると、
鬼太郎を救出して次の策へと動きます。
が、煙幕に視界を封じられたはずの針女は、その髪を碁盤の目状に張り巡らせ
センサーのようにして、鬼太郎と源五郎の動きを探っていました。
引っかかってしまった鬼太郎は追いつめられ、ピンチを源五郎に救われますが、
逆に源五郎が針女に囚われて身動きできない状態に陥ってしまいます。
ついに捕えた宿敵・源五郎を、嬉しそうに締め上げる針女。
鬼太郎は、次のチャンスを探るために逃れかけていましたが、
源五郎のピンチに舞い戻り、針女へと飛びかかって行きます。
無謀にも見える行動に、鬼太郎の影を縫い止めるべく動く針女。
その針を、鬼太郎はちゃんちゃんこで受け止めて防ぎます。
身動きできない状態に陥った二人。
焦った針女が採った次の手は、なんと自らの身体を燃やし、
新たな光源を作り出してきたろうの影を奪うというものでした。
予想も付かない捨て身の攻撃に、鬼太郎もついに影を奪われてしまいます。
まさに壮絶な攻防。
源五郎のキャラも相まって、渋くて迫力のある戦闘シーン。
かっこよかったです!
針女 「これでこの山は私のものだ!私の山だァっ!」
二人のハンターを仕留め、勝利の雄叫びを上げる針女。
しかし、鬼太郎は冷静な声をかけます。
鬼太郎 「まだ、負けたわけじゃない」
いぶかしげな表情を見せる針女。
鬼太郎と針女が会話をしている隙に、鬼太郎が放ったリモコン下駄は、
以前に囚われた源五郎の左手の影を縫い止めていた
針女の髪を山肌から抜き取っていました。
解放され、自由に動かせるようになった源五郎の左手。
熟練の猟師がそのチャンスを逃すはずもなく、
源五郎は左手1本で、針女に向かって銃弾を発射します。
鳴り響く銃声。
針女は、自らの髪を鋳直した銃弾に眉間を貫かれていました。
針女 「終わったのだな、源五郎」
源五郎 「ああ、終わったんだ」
静かな会話の後、針女は自らが放った炎の中、燃え尽きていきます。
その姿を、じっと見守る源五郎。
そこには、戦いに勝利した喜びはありませんでした。
源五郎 「お前は負けた、だが、俺も山を降りる。山はお前のものだ」
静かにそうつぶやいた源五郎は、鬼太郎とともに山を降りるのでした。
影を取り戻し、針女を退治したことで喜ぶ村人を見て、
ネコ娘 「なんか嬉しいっていうより、寂しい感じ」
ネコ娘はそんな感想を漏らします。
これって、源五郎の気持ちなんでしょうね。
村人を苦しめ、脅かす針女はなんとしても倒さなければならない、
しかし戦い続けるうちに通じ合い、同士のような気持ちが芽生えてくる。
熱望した勝利も得てみれば、宿敵を永遠に失ったという寂しさばかりが残る。
もう少し針女側の背景も描かれていてもよかったかなと思いますが、
ちょっと切ない幕切れでした。
あ、オチは毎度おなじみ。
鬼太郎にすっかり忘れられて針女のねぐらに
一人置き去りにされて雄叫びを上げるねずみ男でしたけどw
さて、次回は、
第81話 命カラカラ!赤舌温泉のようです。
青森の温泉地で起きた怪奇事件。
という訳で、みんなで温泉に行くお話のようですが、
どうやらアマビエ主役回?
公式サイトによると、アマビエと赤舌は妖怪四十七士に確定のようなので
その妖怪四十七士選定譚と思われます。